あけましておめでとうございます。(2014年元旦)
今年の干支にちなんで、馬や馬橇(ばそり)の言葉が入った短歌を、2つご紹介します。
◇馬橇にて深山(みやま)の林進む時 透明の雪にしばし息のむ 関戸彌太郎(『歌集 旅の小窓』1977)
◇馬たちが橇を外され眠る真夜 マッチの軸の上なる雪華 紺野万里(『星状六花』2010)
「・・・全部で百貫位のこれらの荷物を三、四台の馬橇にのせて、五時間の雪道を揺られながら、白銀荘に着くのはいつも日がとっぷり暮れてしまってからである。」(中谷宇吉郎「雪の十勝」) 雪の研究のために、宇吉郎は十勝岳の白銀荘へ、昭和8年(1933)12月以降、何度も出かけ、約3000枚の顕微鏡写真を撮り、分類した。
門下生の関戸は、昭和9年(1934)の十勝行きに初めて参加した。短歌はその時のもので、この地では、結晶が透明で一つ一つが美しいことに気付いた感動。
紺野の短歌は、雪の科学館の展示や映画、随筆などに接した後の思索から生まれた。「マッチの軸」は、宇吉郎が結晶の角度を変えて撮影するために、頭を折ったマッチ棒で結晶を自在にあやつったというエピソードから。(『星状六花』については、当ブログ「ラトビアへ出発直前の紺野万里さんが来館」を参照)
雪の研究が始まった80年程前、馬の役割は今日では想像しにくいほど大きかったと思われる。(⇒ネット検索で「上富良野地方の馬車と馬橇」他を参照)(神田健三)
今年の干支にちなんで、馬や馬橇(ばそり)の言葉が入った短歌を、2つご紹介します。
◇馬橇にて深山(みやま)の林進む時 透明の雪にしばし息のむ 関戸彌太郎(『歌集 旅の小窓』1977)
◇馬たちが橇を外され眠る真夜 マッチの軸の上なる雪華 紺野万里(『星状六花』2010)
「・・・全部で百貫位のこれらの荷物を三、四台の馬橇にのせて、五時間の雪道を揺られながら、白銀荘に着くのはいつも日がとっぷり暮れてしまってからである。」(中谷宇吉郎「雪の十勝」) 雪の研究のために、宇吉郎は十勝岳の白銀荘へ、昭和8年(1933)12月以降、何度も出かけ、約3000枚の顕微鏡写真を撮り、分類した。
門下生の関戸は、昭和9年(1934)の十勝行きに初めて参加した。短歌はその時のもので、この地では、結晶が透明で一つ一つが美しいことに気付いた感動。
紺野の短歌は、雪の科学館の展示や映画、随筆などに接した後の思索から生まれた。「マッチの軸」は、宇吉郎が結晶の角度を変えて撮影するために、頭を折ったマッチ棒で結晶を自在にあやつったというエピソードから。(『星状六花』については、当ブログ「ラトビアへ出発直前の紺野万里さんが来館」を参照)
雪の研究が始まった80年程前、馬の役割は今日では想像しにくいほど大きかったと思われる。(⇒ネット検索で「上富良野地方の馬車と馬橇」他を参照)(神田健三)
#
by yukimus
| 2014-01-01 18:50
| お知らせ
2013年12月25日(水)。クリスマスの今日、よく晴れて風がなく、暖かい。北陸にはまれなよい日になった。休館日だが、山の景色に誘われ、柴山潟の湖畔まで出かけた。湖面には白山が映り、時々鴨が動いてできる波紋で少し乱れた。こんな時、中谷治宇二郎の文章を思い出す。
「倒(逆)さ富士、それは何人にも称えられた美ではあるが、むしろ富(士)山の姿は美の微妙さを見出すには余りにととのいすぎた様ではなかろうか、倒(逆)さに影を落した白山こそ、天下にも冠絶した山の美景ではなかろうか。」
これは、中谷宇吉郎の弟・治宇二郎(当時18才)が編集・発行した片山津温泉の広告誌『片山津温泉』の一節。治宇二郎は、小松中学時代に同人雑誌『跫音(あしおと)』を創刊し、これに書いた小説が芥川龍之介に褒められている。後に、考古学者になって大きな仕事をし、34歳で夭折した。(神田健三)
「倒(逆)さ富士、それは何人にも称えられた美ではあるが、むしろ富(士)山の姿は美の微妙さを見出すには余りにととのいすぎた様ではなかろうか、倒(逆)さに影を落した白山こそ、天下にも冠絶した山の美景ではなかろうか。」
これは、中谷宇吉郎の弟・治宇二郎(当時18才)が編集・発行した片山津温泉の広告誌『片山津温泉』の一節。治宇二郎は、小松中学時代に同人雑誌『跫音(あしおと)』を創刊し、これに書いた小説が芥川龍之介に褒められている。後に、考古学者になって大きな仕事をし、34歳で夭折した。(神田健三)
#
by yukimus
| 2013-12-25 16:44
| お知らせ
またまた人工雪の紹介です。
今日の人工雪は職員のKさん作です。ばっちりこちらを向いた結晶ですよ。
こうやって連続で紹介すると、いつもきれいなものができるように見えますが、そんなことはないです。いびつな形になったり、きれいにできても真横を向いていて結晶に見えなかったりということもあります。
だから今度はあえて失敗(?)した時の結晶も紹介したいと思います。
今日の人工雪は職員のKさん作です。ばっちりこちらを向いた結晶ですよ。
こうやって連続で紹介すると、いつもきれいなものができるように見えますが、そんなことはないです。いびつな形になったり、きれいにできても真横を向いていて結晶に見えなかったりということもあります。
だから今度はあえて失敗(?)した時の結晶も紹介したいと思います。
#
by yukimus
| 2013-11-25 13:22
| お知らせ
雪の科学館では現代版人工雪装置とも言える「ムライ式人工雪装置」で毎日雪の結晶を作っています。
今日の人工雪はこちらです!
職員のFさんが作った、まさに雪の結晶という形の樹枝状六花です。
来館者の皆さまには、やっぱりこの形が一番喜ばれます。
こういうきれいな結晶ができると、中谷宇吉郎に見せたくなります。
今日の人工雪はこちらです!
職員のFさんが作った、まさに雪の結晶という形の樹枝状六花です。
来館者の皆さまには、やっぱりこの形が一番喜ばれます。
こういうきれいな結晶ができると、中谷宇吉郎に見せたくなります。
#
by yukimus
| 2013-11-24 15:25
| お知らせ
#
by yukimus
| 2013-11-17 15:56
| お知らせ
カテゴリ
以前の記事
2015年 08月
2015年 05月
2015年 02月
2015年 01月
2014年 12月
2014年 09月
2014年 08月
2014年 04月
2014年 03月
2014年 02月
2014年 01月
2013年 12月
2013年 11月
2013年 10月
2013年 07月
2013年 06月
2013年 05月
2013年 04月
2011年 08月
2011年 07月
2011年 04月
2011年 02月
2011年 01月
2010年 08月
2010年 07月
2015年 05月
2015年 02月
2015年 01月
2014年 12月
2014年 09月
2014年 08月
2014年 04月
2014年 03月
2014年 02月
2014年 01月
2013年 12月
2013年 11月
2013年 10月
2013年 07月
2013年 06月
2013年 05月
2013年 04月
2011年 08月
2011年 07月
2011年 04月
2011年 02月
2011年 01月
2010年 08月
2010年 07月
フォロー中のブログ
メモ帳
最新のトラックバック
ライフログ
検索
タグ
その他のジャンル
ブログパーツ
最新の記事
雪の科学館ブログのアドレスが.. |
at 2015-08-13 11:00 |
☆★ 第1回子ども雪博士教室.. |
at 2015-05-25 14:30 |
2015.2.21_色とりどり |
at 2015-02-21 16:32 |
あけましておめでとうございます。 |
at 2015-01-02 16:14 |
1月1日は休館させていただき.. |
at 2014-12-31 14:17 |
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧